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スピリチュアル・カウンセラーが「読む」内容

2010年11月01日

今回もWebマガジン幻冬舎の松村氏の鑑定より。


霊能者やチャネラー、最近ではスピリチュアル・カウンセラーともいうそうですが、そういう人たちに自分の状態や、気になる人の様子や、未来のことを「読んで」もらうという形のカウンセリングが、最近では結構聞く話になってきました。
(以前は恐山のイタコ(口寄せ)とか、沖縄のユタなど、一部の人たちしか知らない世界でしたが・・・)


そこで課題になるのが、そうしたリーディングの結果をどう受け止め、活用するかということです。


こうしたリーディングは、普段「常識」「理性」で時に必要以上にがんじがらめになった自分の意識に働きかけて気づきをもたらしてくれる場合もある一方で、依頼者に現実離れした期待を抱かせてしまったり、余計な不安をかき立ててしまったりすることもあります。


特に気をつけたいのが、「霊感が強い」人に、頼まれもしないのにあれこれコメントされた場合です。
霊感が強い人は相手の中にいろいろと映像、イメージ、感情情報などを感知し(あるいは感知したと思い込み)、よかれと思って「助言」しようとするのでしょうが、
いわれた当人にそれを知る心の準備もできていないうちにいわれるのはほとんどの場合、有害でしかありません。


松村氏の鑑定でも、以下の例が載っています(2010年9月1日号)。


相談者のもろーさんは妊婦で、近々出産予定。
ところが10年ほど前に、占いを仕事にしている知人や霊感の強い友人2人から立て続けに「子供のことで苦労するかもしれない」「子供に先立たれるか何かして泣いているあなたの姿が見える」「子供のことで悲しいことがあるかもしれない」といわれてしまった。そのことで最近大きな不安に襲われることがあるが、自分の星回りは子供に関して悪い運命なのだろうか、と。


松村氏は占星術やタロットについてプロですが、それだけでなく、もう30年くらい前から、オーラを読んだり水晶透視をしたり、最近ではチャネリングの講座も行っているので、そうした「エネルギー」系の扱いは非常に慣れておられます。
この相談者への回答は、以下の内容です。


「霊的な能力を持っている人とか、感受力が強い人でも、未来を見ているのではなく、あなたの持っている構造を読み取っているだけということはよくあります。つまりそうなりやすい傾向があるということをあなた自身が構造として持っているが、実際にそうなのかどうかということはわからないのです。」


この後、相談者のホロスコープの特徴を説明し、月が「影の部屋」である12ハウスにあることなどを説明。
「わたしが思うに、霊能者とか、友達は、ホロスコープに出ている構造とか、イメージと同じものを、『スタイルとして』読み取ったに過ぎないのではないかと思います。


それを読み取ったにしても、いわれた内容は、漠然としていて、あまり明確ではないですよね。(西洋占星術においては、ホロスコープ上の月は幼少期の自分を表すと同時に、自分の子供という意味も持つので)そもそも子供はもろーさんの分身です。つまりもろーさんが自分で演じることを断念した。今の人格を形成するためには、それを同時に体験するわけにはいかなかった。そういうふうに使われていなかった異なる可能性の人格を、子供がそのまま受け継ぐことになります。


なので、子供を見るときに、自分を思い出すと良いです。すると、確かにこの子供は、もしかしたら、自分が選んだ生き方だったかもしれない、と感じることになるでしょう。(中略)


で、この自分は活用することのなかった、影の人格の部分を子供が演じてくれると、その総和が、もろーさんの人生になりますから、もろーさんの人生は子どもが生まれることでレベルアップします。足りない部品を加えたことになるからです。たとえば、自分ではもう書き換えることのできなくなった幼少期の体験とか、過去から引き継ぐものとか、それらの鋳型をまとめて書き換えることのできるチャンスがやってくるのです。」


このように、オーラリーディングとかスピリチュアル・カウンセリングは、現在の依頼者のエネルギー状態から、本人のとりがちな行動パターンやそれによる近未来の可能性を示唆はしますが、決定論ではありません。


更に私は、松村氏の上記のコメントの他にももう一つ、関係する要因があると思います。
それは、「読む」人自身のエネルギー(オーラ)状態です。
霊感が強い人も、必ずしも心が成長して穏やかなポジティブさ、安定感といった資質がまだ育っていない場合も少なくなく、そうすると本人のネガティブなフィルターを通じてしか物事をみられないため、読まれた人の実像よりもネガティブな結果だと判定してしまうこともあるでしょう。


リーディングを受ける際には、こうした点に注意しつつ、上手に助言を参考として、その後に役立てていただきたいものです。

書いた人 浜野ゆり : 2010年11月01日 17:02