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パワースポットの使い分け

2005年11月23日

 何週間か前の週刊「AERA」に、特に20-30代女性が国内はもちろん、海外のパワースポットを訪れ「恋愛・結婚から転職まで、『パワースポット頼み』している」という記事が載っていました。そして海外のスポットの1つに古くからいるチャネラーが「日本人女性は来る人、来る人が『私は結婚できるか』といった質問ばかりしてきて、うんざり」と答えている場面も。
 確かに昔から開運旅行とか風水調整とか、方位や場の力を使って少しでも「幸せ」になろうとしてきたのが人間ですし、その現世的欲望が生きる意欲にもなっているので良いとは思うのですが、まあ程度次第ですよね。それにもちろん、日常生活での目の前の義務や苦労を避けてひたすら開運法を使っても無効なわけで。AERAの記事も、その辺をいいたかったのだろうなと思いました。

 パワースポットと呼ばれる場所やご利益のある神社などは世にいくつも挙げられますが、それらは大きく分けて2種類あります。1つはスピリチュアルな感覚、人生を俯瞰する視点やひらめきを得られやすい場所で、もう1つは現実的判断及び行動能力、肉体を強める力、即ち地に足をつけた生き方(グランディング)を支援してくれる場所です。7つのチャクラでいえば前者が上の第7、6チャクラを、後者が下の1、2、3チャクラを強化してくれる所、といえましょう。
 最近、飽食で運動せず、過剰な情報の中で育ってイメージだけで自分や周りの人やものを見るいわゆる「頭でっかち」な人々が特に若い世代に増殖しており、こうした人達による代表的な現象が、「無限の『自分探し』」や「ニート化」です。これらの人々は実際に自分の肉体を養っていくために「とにかく働く」ということをせず、ともすると過大にスピリチュアリズムに凝ったり、あるいはアニメゲームやインターネットの世界に一日中浸り、現実の人間関係から引きこもっています。
 こうしたタイプの人たちはまた、身体が弱く、姿勢が曲がっており(猫背、肩こり、顎関節症などが多い)、日々ジャンクフードを食べ、運動は大嫌いなことがほどんど。
 肉体の力が弱いこと(代謝が悪い、月経が重い、冷え性――特に足腰の)は象徴的に「人生の基盤(生命力、生活力)がしっかりしていない」ことを表していますから、物質的豊かさや持続的で安定した愛情関係を築くのに困難が伴ないやすいといえるでしょう。わが国に精神分析学を広く知らしめた小此木啓吾先生がかつて、モラトリアム人間・(不健全な)自己愛人間がここ20年ほどで増えてきたとする著書の中で、そういった人たちはまた、お互いに複数恋愛をしていると述べておられます。
 逆に「グランディングしすぎ」るとどうなるかというと、現世利益のみを追求し、物事の精神的意味や価値というものを無視し、ひたすら目の前の現実的欲望=お金、地位、愛(利己的な)を追求しようとするものです。こうした生き方をしていると「人生の意味、目的」といったものは到底考えようがないし、また「そんなものは考えるだけ無駄」といった視点で毎日を生きています。

 そこで「頭でっかちで生活力が弱いのを改善したい」人はグランディングパワーを、「現世的なことばかり考えてきたが、何のために生きているのかわからなくなった」という人にはスピリチュアルパワーを強めるスポットに行くのが、助けになるでしょう。

 一般に、グランディングパワーを強める場所は
・自然が広がっている所(山、森林、海、温泉など)
・数十分ないし数時間、運動服装で気合い入れて歩いたり、登ったりしないと目的地に到達できない

といった特性があり、逆にスピリチュアルパワーの強い場所は
・交通機関で楽にその場まで行ける、昔ながらの霊験あらかたな地

という目安があります。
例えば
グランディング→富士山をはじめとする山々(身近には、高尾山も)、伊豆などマグマ活動が活発な温泉地、屋久島、熊野神社など
スピリチュアル→伊勢神宮、出雲大社など
がそれぞれの代表的なものです。


(※)パワースポットに上記の2種があること、それぞれの特徴については、 ホワイトエンジェル の白鷺さんに教わりました。
白鷺さんは優秀なチャネラーであり、また個々のパワースポットの性質にも詳しいかたです。

書いた人 浜野ゆり : 2005年11月23日 06:00

この記事へのコメント

遠藤さん、コメントありがとうございます。
なるほど、そうかもしれませんね。
私自身がスピリチュアルな世界に関わるようになったのは2000年代になってからなので、それ以前がどうだったか、実はよくわからないのです。
でも先日、もう15年も前からそうした世界で活動しておられたある先生と会話していた中で「グランディングって何?」と訊かれ、意外に思った記憶があります。
もちろんその方もグランディングの意味するところはとっくに理解しておられたのですが、つまりは用語としてはそれを使っておられなかったようでした。

書いた人 浜野ゆり : 2005年11月26日 13:19

パワースポットの使い分けにとても共感できます。
グラウンディングと言う言葉が頻繁に使われるようになったのは、西暦2000年代に入る頃からのようにも思っていますがいかがでしょうか?つまり最初の数字が1から2に変わったあたりです。
ガイヤシンフォニーが上映されたりして、今までの1をめざすだけの価値観でなくて、2が重視され始めたように思います。

書いた人 アートセラピー遠藤洋子 : 2005年11月26日 08:06

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