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フラワー・エッセンスとは

2006年06月27日

 浜野は毎週金曜日、 おはらデンタル&メディカルクリニック にて「こころのケア外来」を開いております。
 ここでは通常の診療の他、さまざまな代替療法を併用することにより、患者さんの自己治癒力を引き出し、最も自然な形で楽に治っていかれるように心がけています。
 その中でも個人が取り入れやすく、安全にセルフケアのできる方法の1つであるフラワーエッセンスについて、ご説明します。


フラワーエッセンスとは?


 フラワーエッセンス(FE)は、1930年代にイギリスのエドワード・バッチ博士が開発した自然療法です。
 彼は細菌学者であり高名な医師でしたが、病気を治すためにはその患者さんの根本にある心理的問題に取り組まない限り、本当に治癒はせず、再発を繰り返したり別の症状になって出てくる、ということを体験的に感じていました。
 しかし西洋医学的治療では病気の表面的症状を抑えるのみの対症療法なので、バッチはこれに限界を感じるようになりました。


 やがて多くの患者さんを観察する中から、人を幾つかの性格タイプに分けられることに気づきました。
 その心理的特徴に働きかけることでその人の心のバランスを取ることができ、それによって種々の心身の病状を改善していくという、画期的な治療法を編み出しました。
 それがFEです。


 FEは自然に咲いている花を集めて清水に浮かべ、数時間の太陽光に当てることで水に花の情報を転写するという、独特の手法で作ります。
 それでどうして治癒効果があるのか、近代西洋的教育を受けた頭にはちょっと信じがたいかもしれませんが、実際に効果があるのでこれまで70年間も多くの人々に愛用され、特にイギリスではこれまで100万人単位の人が使用し、現在も薬局を中心に5000以上の店で販売されています。
 (試験期間中には学生がこぞって求めるので一時品薄になるほどです)。


 日本ではまだなじみが薄いFEですが、今ではイギリスやヨーロッパにとどまらず、アメリカ、カナダ、オーストラリア、南アフリカなど、世界中で作られ利用されています。
※おはらクリニックでは原則としてフィンランドのFEを使い、必要に応じてバッチのFEも用います。


どんな症状に効くの?
FEは、以下のような状態にある方に効果があります。

□対人関係で極度に緊張し、人づきあいが上手くいかない。
□気が弱く人の頼みを断れず、余計な負担を背負い込んでしまう。引っ込み思案。
□不安なことを繰り返し考えてしまって気が休まらない。
□不眠症である。
□劣等感が強く、自分を愛せない。
□いつも憂うつで、この先何も良いことがない気がする。
□大切な人やペットとの別離を経験し、ショックから立ち直れない。
□過去の心の傷や後悔の念ばかり感じてしまい、目の前の生活に集中できない。
□慢性疲労状態で、朝起き上がるもつらい。
□ストレスのあまり過食や拒食状態になっている。
□同じことを何度も確認しないと不安で、次の行動に移れない。
□電車に乗ったり人ごみの中に出られず、外出もままならない。
□親や異性などに、怒りを感じ続けている。
□孤独で淋しい。
□せっかちで気が短く、すぐにイライラしてしまう。
□決断できない。優柔不断である。
□小さな子供が、病院や歯科医院を受診する不安で泣いて暴れるので、診療できない。
□ペット(犬、猫など)が極端に臆病だったり、無駄吠え、家具を噛む、粗相をするなどの行動を繰り返す。

などです。


使い方は?副作用や安全性は?値段はどのくらい?


 FEは液体で、店頭販売では通常、10mlのビン入りで2000円台から3000円台です(メーカー、液量等により異なります)。いずれもスポイトつきの遮光ビンに入っています。
 カウンセリング後にお渡しする調合ボトルは30mlビンです。


 化学成分としては水のみなので無味無臭、薬品ではないので副作用やアレルギーの心配もありません。
 水の腐敗防止のために保存料として酢やブランデーが少し添加してありますが、1回に飲む量が微量なので問題にはなりません。
(例外はアルコールアレルギーのある人、アルコール依存症の人、乳幼児ですが、これらの方についてもアルコールを入れない調合法ができますのでご相談ください。)
強力な防腐剤は入っていないので、使用時以外は冷蔵庫に保存してください。


使い方:
1日4回以上、経口摂取します。コップ半杯程度の水に2-4滴垂らして飲むか、
スポイトで直接口の中に落としても結構です。
その他、お風呂や化粧水に混ぜて使用することも可能です。
1ビンでおおよそ2-3週間使えます。
日本では保険医療の対象にならないため、自費での購入になります。


料金:
初回50分(FE処方ボトルつき)が12000円
     2回目以降はクイックカウンセリング(20分)とFE処方ボトルつきで6000円
     (2回目以降も50分じっくり話を聞いて欲しい、という場合には初回と同じ料金となります)


腐敗を防ぎ、品質を保つために

人工的な強力な防腐剤は入っていないので、特に以下の点にご注意ください。
・使用時以外は冷蔵庫に保存してください。
・ビンの口やスポイトに手や口、舌などが触れるとそこから雑菌が付着、増殖しますのでこれを防いでください。
 

医療機関でFEを処方するメリット


 現在日本国内の病院やクリニックといった医療機関で、フラワーエッセンス(FE)の処方をしている所は、ほとんどありません。
 このためフラワー療法のセラピストと医師が別個に活動しており、患者さんは両者が連携してケアすることから生まれるメリットを受け取ることができないでいます。

 おはらクリニックの「こころのケア外来」では、精神科医がFEも処方しております。
 このことには、以下のメリットがあります。
 うつ病を例に挙げて、説明しましょう。


 自分でもうつ病かもしれないと思う症状があるが、受診歴がなく
・薬物療法が必要なのか、FEや漢方のような代替療法が良いのか、わからない
・できれば薬は使わず、自然のものを使った治療から始めたい
 という方、


 あるいは、既にうつ病の薬物療法を受けておられ
・抗うつ薬を数ヶ月以上使っているが、症状改善が今ひとつ
・抗うつ薬でかなり症状が改善したが、今後も長くのみ続ける必要があると
いわれた。しかし副作用もあるので、FEに切り替えたい
 という方にも役立ちます。


 抗うつ薬とFEはそれぞれの特徴があり、両者を組み合わせることによってより早く病状を楽にしたり、抗うつ薬の減量を可能にします。
 しかし自己判断で抗うつ薬を減らしたり止めたりすると症状がぶり返したり、回復が遅れる危険もあります。
 おはらクリニックでは患者さんのご希望を聞きながら、薬物とFEを組み合わせて、
病状が最も効果的に改善するような処方をしますので、この機会にFEの体験をしていただけたらと思います。
 もちろん、うつ病以外のさまざまな心の悩みにも大いに役立ちます。通常の精神安定剤のような副作用、すなわち眠気・だるさ・耐性(次第に効果が落ちてくること)もなく、安全なことも大きなメリットです。

書いた人 浜野ゆり : 2006年06月27日 11:02

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