« 願い事手帳 | トップページへ | 機嫌の保ち方(2) »

機嫌の保ち方

2008年01月22日

現在、ある原稿を書いていて、その資料として認知療法の本も読んだのですが、その中の一冊『いやな気分よさようなら』の中に「怒りの評価尺度」というのが出てきます。
これはカリフォルニア大学のレーモンド・ノバコ博士により作られたもので、全100項目のものを、本書の著者が許可を得て25項目ピックアップし自分で計算できるようにしたものです。

これによってわかるのは「自分がどの程度短気か」ということであり、

(怒り指数は)日常生活で消したり隠したりしたい怒りや困惑の大きさを左右し、
怒り指数の高い人は自分の処理能力を壊し、生活をつまらなくさせる<憤慨>を感じやすいのでフラストレーションや失望が大きくなってしまう

ということになります。


このリストで項目ごとに0点(ほとんど何も感じない)から4点(非常に腹が立つ)までをつけ、それを合計すると最小で0点、最大で100点になるわけです。
挙げられているのは日常生活で遭遇しがちな場面の数々。例えば


・あなたの車が交通信号の所でエンストをし、後の車にホーン(クラクション)を鳴らされたとき
・すれちがいざま数人組みにばかにされたとき
・ガムを踏みつけたとき


など、確かに動揺しがちなシチュエーションですね。
中には


・買ったばかりの機械を箱かから出し、プラグをコンセントに差し込んだのに動かないとき
・意識を集中しようとしようとしているのに、となりの人が貧乏ゆすりを始めたとき


といった、笑うに笑えない状況も出てきます。


ちなみに私自身は、53点で「平均よりも多少怒りにくい」ということでした。
85点以上は「非常に怒りっぽい」レベルとなり、この段階の人たちの特徴は「いつでも荒れ狂う怒りを感じる」ことなのですが、特に問題なのがそれが「なかなかおさまらず」、「怒りの原因がなくなってもいつまでも悪感情だけが残る」という点です。


自分にとって怒りの原因になるような物事が起こらないように外界をコントロールするのは不可能です。
しかし起こってしまったことに対して「怒り」として反応する程度を減らすこと、そして特に「怒ってしまっても引きずらず、短時間で怒りから脱出できること」がとても大切です。
そしてこれらのことは、練習次第で上達できる技術(スキル)なのです。


ではそのためにはどうすれば良いのか…を、次回述べようと思います。

書いた人 浜野ゆり : 2008年01月22日 08:02