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(5)人生の基本価値観を求めて――間違った使い方をすると…

2012年09月26日

冒頭でお伝えしたように、1990年代のバブル崩壊以降、お金や社会的地位・名声といった表面的なものではなくもっと内面的・根源的な人生のよりどころとなる価値観を求める人の割合が増えてきており、しかも以前(数十年前)のように反体制派の若者とか、癒しを求める若い女性といった特定の集団層ではなく、定年後の世代、さらには働き盛りのビジネスパーソンの中にも増えてきています。


何事も、ある分野に参加する人の数が増えると、その間違った知識や使い方によって不利益をこうむる人も増え、結果として目立つようになり、やがて社会問題とされるようになります。


スピリチュアル関係でも、例えば「生活が占いに支配され、自分で常識的な判断や行動もできない」「何でもスピリチュアル的に解釈し、論理的に考えることを放棄する。著しい場合には科学を否定する」「誰でも死んだらあの世で楽しく過ごし、また生まれ変わるのだから、今のこのつまらない人生は適当に過ごしていればいいと考える」「精神レベルが自分より劣る人は世界の害になるから、抹殺すべきであると考える」などは、いずれも不十分な知識と誤解から生じた、間違ったとらえ方の結果です。


こうした思考停止状態の人や利己的な人生観の原因がスピリチュアリズムにあるとして、数年前から批判本が目につくようになりました。
それらの代表的な内容と、それらへの浜野の反論も後述する予定ですが、まずは「では、どのようにすれば適度にスピリチュアルを取り入れられるのか、それはどんな生活になるのか」を、まず述べたいと思います。

書いた人 浜野ゆり : 2012年09月26日 07:16