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(4)「適度」なスピリチュアル生活――「心の生活習慣病」対策

2012年10月04日

では「感じる」つまり直観力を高めるには、どのようにすれば良いのでしょうか?


瞑想の習慣がある人の場合は、もちろん瞑想に入り、直観力が高まっているその意識状態で判断するわけですが、その習慣がない場合でも、直観力が冴えるような状態に自分を持っていくようにすれば正しい判断は下しやすくなります。
 ポイントは、自分が無心な状態になれるのはどんな時かを知り、その時間を毎日の生活に少なくとも 10-15 分は必ず持つことです。


 具体的には散歩やジョギングの他、シャワーを浴びる、体の手入れ(スキンケア、マッサージ、爪を磨く、ヘアケアなど)、ストレッチや筋トレ。
また手芸や工作、絵を描いたり鑑賞する、音楽を聴く・・・など何でも良いのですが、重要なのは「その時間はそのことに集中・没頭する」ということです。
散歩したり音楽を聴いていても頭では過去のことを思い出して怒ったり後悔したり、あるいは今後の気がかりなことを繰り返して不安を増強させていては逆効果です。


 精神的に調子を崩しやすい人、ストレスに弱い人は「思い出し怒り」「取り越し苦労」を毎日何十回も心の中で繰り返す習慣ができてしまっているものですが、こうしたネガティブな「心の生活習慣」が身についている人は、体の生活習慣病の予防や治療と同じく、健康に良い習慣に変化させていかなくてはならなりません。


体の生活習慣病と同じく、心の習慣を変えるのはそれなりの努力を要しますが、新たな心の習慣を手に入れたら、その見返りは苦労をはるかに上回ります。
当ブログ「おすすめ本棚」にアップした参考書籍『マインドフルネスストレス低減法』『なまけ者の 3分間瞑想法』はそうした新たな心の習慣を身につけるための指南書なので、参考にしていただければと思います。
また、このシリーズ記事でも後日、「毎日の生活の中で使える、実用的瞑想法」の例を挙げる予定ですので、そちらもどうぞ。


 さて上記のようにして結論を出すとき、例えば「この新たな仕事を進めるべきか、やめるべきか?」に対して、心を無心で平静な状態に持っていけていると、比較的はっきりと「こうしよう」という気持ちが固まります。
その結論が本当に自分の直観力が教える内容なのか、それとも自分の希望的観測なのか、判断するポイントはいくつかあります。


 まず、その結論を選ぶとき、「それを選ぶと仮定すると、気持ちが落ち着いた、明るくなった、わくわくした、腑に落ちる感じがした」などの場合は、本心からそうしたいと思っていることが多いのです。
逆に「いまいち気は進まないが、せっかくのチャンスなので少し無理してもこの話に乗っておいた方が良い、そこからまた次の人脈や機会が広がる可能性があるし」と、「嫌だが、がまん」「今手に入れないと失う」など、義務感や恐れが動機になっている場合には、本心(潜在意識が求めていること)を外れていることが多く、その選択に基づいて行動した場合には何かと障害が起こったり、目的を達しても予想したような成果が出なかったり、願っていた喜びが得られないことが多くなります。


それで思い出すのが、北野武氏が大学を辞めたときのエピソードです。
たけしは明治大学工学部に現役合格したものの、その進路に納得できず、単位も大半を取得しながら家を飛び出して放浪し、アルバイトを転々とした生活を送っていたそうです。
そんな葛藤の何年かを過ごしたある日、ふと「そうだ、大学辞めればいいんだ」と思い立ったら、「急に世界がばーっと明るくなった感じがした」と、以前TVで語っていました。


その後の彼の世界的活躍はご存じの通り。
そして2004年には、明治大学より「特別卒業認定証」及び、知名度アップに貢献したとして「特別功労賞」を受けたのでした。

書いた人 浜野ゆり : 2012年10月04日 07:05