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(23)「適度」なスピリチュアル生活――占いについて4

2012年12月05日

まず知っておいていただきたいのは、占いとは基本的に「個人鑑定」すなわち、オーダーメイドでないと意味がない、ということです。


例えば西洋占星術は基本的に、個人の生年月日と出生時間・出生場所のデータから、太陽や月を含む合計10個の天体の位置関係で、当人の性格や大枠の人生の流れを読み取ります。


しかし一般に「西洋占星術」の名称で雑誌などで出ている鑑定文は、太陽だけの星座別で12タイプに分けられています。
つまり十分の一のデータで簡略化して考えてしまうことになります。


加えて、実際には同じ星座といっても生まれ日によって意味合いが異なってきます。


例えばおひつじ座は(年によって多少のずれはありますが)おおむね 3月21 日から 4月20 日だが、うお座から変わったばかりの 3月21 日頃と、おひつじ座のピークの 4月上旬と、おうし座に変わる直前の 4月20 日頃に生まれた人では、かなりおひつじ座の意味合いが違ってくることは、ある程度きちんと西洋占星術を学んだ人にとっては常識です(実際には更に細分化されます)。


また、生まれた時刻と場所によっても、同じ生年月日でも出生図(ホロスコープ)は別物となり、その人の鑑定結果も全く異なってくるものなのです。


それなのに、たった 12タイプに無理やり分類した「西洋占星術もどき」が、当たるわけがありません。


このように「一般読者(視聴者)向けにするために、タイプ分けしたもの」はまず「占いもどき」として、心の中でゴミ箱に捨てて欲しいと思います。

書いた人 浜野ゆり : 2012年12月05日 06:44