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(5)スピリチュアルへの批判――簡単に信じてしまう人たち

2013年01月07日

 以上は、普通に「科学的」と思われる疑念を抱かないことへの懸念の例ですが、精神世界系ということでは、次のような経験もありました。


これも私が大学時代のことで、ある女性鍼灸師のセミナーに参加してみたときのことです。


その鍼灸師は気功師でもありフェミニストでもあったため、
「男性の視点と論理に偏りがちな西洋医療に受身に任せるのではなく、(妊娠・出産を含めた)女性の健康を自己管理しよう」
と主張する、日本のフェミニズムではかなり名の知られた人でした。


広い和室で、20人あまりの女性たちにストレッチ(今から考えると、ヨガの要素が結構含まれていた気もしますが、当時私にそういった知識はありませんでした)と簡単な気功の実習をするものでした。

 
その中で参加者たちが相互に身体に手を当てたりしながら
「わあ、『気』がここに流れてるのを感じるー」
と喜んで話し合っているのを見て、ついていけないと思いました。


当時の私は全くのいわゆる左脳型人間、すなわち「何事も論理的に考え、疑い、分析して、その事象の原因と結果を納得できない限り、信じない」という姿勢でしたから、彼女らの発言を聞いたとき「なんてその気になりやすい、暗示にかかりやすい人たちなんだろう。そんなことを簡単に信じてしまうなんて」とげんなりし、「こんな考え方をする人たちとは絶対に気が合わない」と判断し、予定を早めて逃げるように帰って来たのでした。

書いた人 浜野ゆり : 2013年01月07日 19:46